●ISCソレノイドバルブの修理  ★FI(EPI)のジムニー全車

★ISCバルブの修理

 
 ISCバルブとは・・・・Idol Speed Control つまりアイドリングを調整している部品です。エンジンがアイドリング状態だとアクセル操作が行われていないので、当然スロットルバルブは全閉です。そこでエアクリーナーからISCを経由してスロットルボディへ必要な吸気量を供給することによりアイドリングを制御しています。バルブの開閉具合はスロットル開度やセンサーの情報に基づいてECUが決めています。
 この部品が故障すると、アイドリングが2000〜2100rpmをウロウロしたり、突然アイドリングが下がったりという特徴のある不具合が出ます。

 


 まずはトラブルシュートですが、下側のノズルから息を吹き込みます。これで上のノズルから息が出てこない状態。かつ通電させると息が出てくる状態が正常です。もし非通電で上のノズルから息が出てくればISCソレノイドバルブの不具合です(通電は短時間にとどめる事!)。

 そしてISCバルブ不良の場合はスズキディーラーか部品商へ行き、部品番号18117-80C00 !!と叫ばなければなりません。そして7000円ほど支払って、部品を交換すればよし。しかしながらそのような出費は痛いし、修理して使えるのであれば使いたい・・・ので修理してしまいましょう。


 
 まずはカシメを外してカバーを外してしまいます。すると煤けた部品がポロっとでてきます。コレを・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 
 ビ○レU(何でも良い)と歯ブラシで洗います。ついでにノズルも綺麗にしましょう。ガシガシ洗うのではなく、優しくブラッシングするのは歯磨きと同じです。汚れ落としの基本ですね。水気はドライヤーで完全に飛ばします。

 
 綺麗になりましたね。これで安心して組み込んで・・・・・・・・・も、上のノズルから熱い吐息が出てきます。最後の仕上げに、右画像のようにヘタりをとるべく部品を「戻し」て圧着を良くしておかないと、いくら綺麗にしても無駄です。
 作業をすべて終えたら元に戻しておしまいです。が、カシメる時はエア漏れしないようにしっかりとカシメてください。そして車体に装着したらコネクタを「カチッ」というまできちんと嵌めます。これが不十分だと不意に接触不良を起こしてアイドリングが500rpmくらいまで落ちます。そしてそれを勘違いして結局変えなくても良いISCバルブを買いに行く・・・・・・・・・・なんて事にならないように。
「接触不良」はトラブル原因としてはかなり多いのを忘れてはなりません。

 これらの作業でアイドリングは無事に安定しました。本頁では、まだ使える部品を無駄にしたくないという観点から修理を紹介しています。しかし部品には限界がありますので、激しいカチカチ音などで限界を訴えてきたり、清掃調整したにもかかわらず症状が改善しない時は
潔く部品交換しましょう。そして自信のない人は手を出さない事です。


 ※ISCバルブの洗浄はよく耳にしますが、
ステッピングモーター式のISCにキャブクリーナーをブチ込む猛者を時々見かけます。ロータリーバルブであれば効果的ですが、ステッピングモーターの場合ブッ壊れます。